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犬の病気(腫瘍:脾臓の緩徐進行型の低悪性度リンパ腫)

IBDという腸の病気を持っている9歳のあるダックスさんの検診で、超音波検査で脾臓の一部の網目状の変化を確認しました。血液検査で、WBC 17000 、HCT 48、PLT20、体のリンパ節の腫れは認められませんでした。その他1か月後の検診で、WBC28000に上昇し、HCT、PLTに変化は認められませんが、脾臓に腫瘤は認められませんが網目構造が増加していました。
脾臓に腫瘤がない場合でも、網目構造は血液由来の腫瘍(リンパ腫、肥満細胞腫等)の可能性があります。

症状は無くとも、脾臓は異常所見なので、そのまま経過観察か、もしくは検査を兼ねて脾臓摘出するか、、、。
飼い主さんは、病気の早期発見を希望されていたので、脾臓摘出を選択されました。
白血球が増加していたので、同時に骨髄検査も行いました。


脾臓は緩徐進行型の低悪性度リンパ腫。
骨髄検査の結果はリンパ球/骨髄球と考えられる中型の単核球の軽度増加、白血病と判定される芽細胞群の増加は認められず。 ということでした。

このタイプのリンパ腫は、脾臓の全摘出で良好な経過を得られることがあるので、抗がん剤はせずに、定期健診を行いました。

 


その6か月後、乳首、乳腺部に一致するところの皮下に柔らかいしこりが乳腺に沿って確認したと来院されました。すぐ細胞診を行い、中〜大型のリンパ球を多数確認しました。
組織検査で、リンパ腫という結果でした。その後、下顎、膝かリンパ節も腫れて細胞診で乳腺部と同じ細胞診所見を確認しました。

その後、すぐに3種の抗がん剤治療を行い、現在寛解で、とても元気です。

この子はゆっくり進行するタイプのリンパ腫なので、そろそろ1年近くたちますが、経過は良好です。

ダックスさんは、少し変わったところにリンパ腫になる子が多いです。ダックスさんの飼い主さんは、注意して変わったところがあった場合は、お早めに。

 

俺も同じ病気だワン。昨年18歳の検診で、見つけたワン。胆嚢、脾臓(下赤線)を手術して、いまでも元気だワン。

同居犬の豆太郎もこの前、悪性腫瘍が検診で見つかったワン。

 

 

 

そろそろ、私たちの出番だワン。

そろそろ私も出番だニャン。

前年は焼きそばの箱でした。次は、どんな箱でやってくるのか。